顧客のことを知らずに、理想のアウトプットってできるのかな

「通販のお客様で、DMツールのクリエイティブ制作を請け負っているのですが、なかなかスムーズにいかずに、頻繁にやり直しになっています。そこで、ダイレクト・マーケティングに強いオズさんにご協力をいただきたいと思いまして。」

「なるほど、わかりました。ちなみに、DM展開の年間スケジュールはわかりますか。そもそもDMの対象リストはどうやって集めたものですか? マス広告ですか、それとも何からのリストですか? 今回のDMの対象はどのくらい古いリストにまでさかのぼるのですか?」

 

当社のお客様は、大手印刷会社さんのクリエイティブ部門であったり、中堅広告代理店の営業さんであったりします(広告代理店さんの場合、自社内のクリエイティブ部門などを使うため、発注もクリエイティブ部門からというケースもあるのですが、当社の場合、営直といって、案件をもっている営業担当さんから直接オファーをいただくことが多い)。

で、何らかのクリエイティブのご依頼をいただくと、まず「どんなお客様が、どんな課題を抱えているのか」ということを出発点にしてクリエイティブに取り組むことを基本姿勢にしています。そして、課題を理解する上では、そもそも、お客様のビジネスモデルというか事業構造(誰に、何を、どんな手法で売るのか)を理解することが最優先です。

なので、DMのクリエイティブを依頼されれば、単に「どんなデザインにしようか」という短絡的な思考にはなりません。

ところが、元請けさんは、上記のような質問にまったく答えられないことが多いのです。

クリエイティブの仕事をしていると、どうしても「素敵なデザイン」を志向してしまう。でも、素敵なデザインも大事だけど、それがビジネスのためのツールである以上、より大切なのは「どうやって、より高い効果を生むか」という視点。そのためには、やはりお客様自身の収益構造や稼ぐ仕組みがどういうものなのかを理解することは欠かせません。

お客様の儲ける仕組みについて答えられない状況というのは、真に効果を生むアウトプットができにくい状況だということを意味します。そうした状況でクリエイティブという目の前の課題を近視眼的に見てしまうから、やり直しが増えてしまうのではないでしょうか。

 

「すみません、いま即答できないので、後ほど、クライアントに確認して、情報共有します」

「はい。よろしくお願いします。」

だいたい、最初の打ち合わせはそこで終了です。

 

お客様を理解すること。それがビジネスの出発点です。そして、お客様を理解するということは、お客様のお客様を理解することであり、お客様のライバルを理解することであり、お客様の商品(サービス)を理解することです。

わが社が目指す「マーケティング・エクセレンス」というのは、そうしたことをすべて含んだ概念なんです。

どんな仕事であっても、それって大切なことだと思いませんか。