マーケティングを4Cで考える(2)

先日、とあるラジオ番組が吉田秋生原作・是枝裕和監督「海街diary」を取り上げていました。主演は、広瀬すずさんなのか、綾瀬はるかさんなのか、ちょっと??? 原作では、もちろん、香田三姉妹と鎌倉で一緒に暮らすことになった腹違いの妹・すずなので、広瀬すずさんが本来の主演ポジションということになると思いますが(映画では、長女の綾瀬はるかさんが主演でしたが)。

私は、恥ずかしながら漫画家・吉田秋生のファンで、彼女の作品は「カリフォルニア物語」以外、すべて読破しています(「カリフォルニア物語」にも、何度となく挑んでいるのですが、毎回、1巻の途中で飽きてしまう。。。)。

もちろん、映画も観ました。よかったです。原作の持ち味を損ねることなく、かといって単に原作を忠実に再現するのではなく、是枝監督作品として、「よい映画」になっていました。ラジオの中では「これぞ、日本映画。やっぱり日本映画っていいですね」みたいな誉め方をしていましたが、それはちょっとどうなんだろう、、、と思った次第です。

吉田秋生さんが描く世界というのは、そこはかとなくノスタルジックな空気感を漂わせているのに、登場人物の思考やセリフがとっても現代的で、でも、それらの登場人物の心情は、平成的というよりは、やはり昭和的で、半世紀ちゃんのオジンでも楽しめるもので、シビレるアクション系の作品もあるのですが、どちらかといえば、ノスタルジック系の作品が多いのです。とても少女漫画とは思えない印象のものが多いのですが、その中でも特に「海街Diary」は家族群像劇というか、青春群像劇というか、登場人物一人ひとりがとても魅力的で、昭和人にはとても心温まる物語です。

ちょっと興味をお持ちになったら、ぜひご一読を。

 

さて、それはそれとして。

今回は、前回の続きで、わがオズプランニングが企画業務を行う際の拠り所である「4C」についてお話しします。

 

Companyについて

提案先について、テーマとなる商品・サービス、あるいは会社そのものについての強み・弱みを洞察します。もっと平たく言えば、「顧客の商品や顧客自身を理解する」ということです。

基本的には、顧客からもらう様々な情報をベースとして、その情報の中から、強み・弱みを分析したり、最寄品であれば実際に購入して使用してみて、その印象からセールスポイントを考察したりします。

例えば、SONYさんのスマートフォンに関するプロモーション案件を扱うとします。その時、まず「このスマホの強みって何だろう」と考えます。カメラの機能がすごいとか、ハイレゾがすごいとか。そしてさらに、顧客自身の強みを考えます。「ソニーの強みって、なんだろう」と考えます。「ソニー製のスマホを使う人は、どこに魅力を感じるのだろう」という視点ですね。

商品自体がとても強いものであれば、企業ブランドの強みなどあまり考えなくてもよかったりするのですが、例えばスマホだったりすると、製品での差別化は難しかったりします。いまどき、スマホの機能は似たり寄ったりですから。でも、各社は新機能を搭載したり、カメラの画質を高めたり、CPUを高性能のものにして“サクサク動く”コトを売りにしたりしています。

しかし、ひと昔前ならともかく、最近のスマホはどこの製品であっても、一般人のレベルで認知できる機能性にはそれほど差がつきません。画質が1600万画素だろうが、2000万画素だろうが、普段の使い方においては、あまり差がわかりませんよね。

そんなこと共をいろいろと考えていった末に、たとえば「ソニー製品で、デザインがカッコイイよね」ということに気付く。であれば、プロモーションにおいては、まず「デザイン性」をアピールしようか、ということになります。

オリエンで、カメラが高画質になりました、ハイレゾ対応しました、と言われるから、それらをアピールポイントとして、プロモーションを組み立てなるけど、よくよく考えてみると、「それよりもデザインだね」ということになれば、そこをアピールしない手はないわけです。

もちろん、それが正解とは限りません。あくまで仮定のハナシですし。。。

でも、大切なのは、オリエンされた内容を鵜呑みにして、プランやクリエイティブを進めるのではなく、いま一度、自分たちなりに強みを分析することが重要なのだと思います。

 

Competitorについて

競合について考える場合、多くは狭義の競合商品のことを意識します。例えば、前述のソニーのスマホを扱うなら、ギャラクシーはどうか、アイフォーンはどうか、ということを意識するわけです。それはそれで大切です。直接的な競合ですから。しかし、もう一方で、製品カテゴリーは異なるけれど、競合になり得る競合商品もあります。例えば、パソコンを買おうと思う人がいて、予算は20万円だとします。その人が顕在していれば、パソコンメーカーは「わが社のパソコンをぜひ!」とアプローチします。当然、パソコンメーカーA社とB社、はたまたC社の競争になると、考えがちです。しかし、その人が「どうせ20万円使うなら、パソコンやめて、ハワイ旅行にしようかな」と考えたりするわけです。こうなると、もう「パソコンを20万円の予算で買おうと思っている人」に対するプロモーション上の競合は、「他のパソコンメーカー」だけではなく、旅行会社も入ってくることになります。競合について洞察する際には、そうした可能性も含めて、考察する必要があるのです。

 

Customerについて

ここでCustomerとは、協議の「顧客」ではなく、消費者全般のことです。むしろConsumerですね(まあ、どっちでも間違いではないですよね)。

いま、顧客はどんな嗜好性をもっているのだろうか、スマホに関しては、どんな製品を求めているのだろうか、ということを洞察する必要があります。

前述のパソコンの競合は旅行だ、という発想も、顧客(消費者)をどう捉えるか、ということと無縁ではありません。

ハード(モノ)も欲しい、でもソフト(コト)も欲しい。「でも、どちらかというと、ソフトが欲しいかな」と考えている人は、PCをやめて旅行を買います。そして、そういう人はどこにどれだけいるのか、そうではない人は、どこにどれだけいるのか、ということを洞察するのがCustomer理解です。

 

Communicationについて

前述の3C分析が完了すれば、あとは、「どういうコミュニケーションをしようか」ということを考えます。実は、わがオズプランニングのような仕事をしている会社の場合、最終的にお金を生み出すのは、この「コミュニケーション」の部分なのです。デザインを考え、コピーを考え、それらを最適にフュージョンさせて、気づかなかった商品の魅力を気づかせ、「あまり欲しいとは思っていなかった」商品を「欲しい」と思わせる。

そして、ここにたどり着くためには、その前段階としてのCompany、Competitor、Customerに関する洞察が不可欠なのです。

 

わがオズプランニングが、4Cにこだわる理由をご理解いただけたでしょうか。

かなり端折った説明なので、消化不良の方もいるかもしれません。必要とあれば、いつなりと、じっくりご説明しますので、ぜひお問い合わせください。